概算見積りと検討
プランが決定すると、概算の見積りを出します。
ローコストにしたい場合、ここは特に重要な手順です。後で詳しく述べますが、仕様の変更だけではあまりコストダウンにはなりません。
概算段階で大幅に予算を上回るようであれば、プランを変えたり、延床面積を減らすなどして調整する必要が出てきます。
ところが、実際にはこの概算を出さないまま、すぐに見積りをとってしまう事務所が大半のようです。
確かに、設計事務所で概算を出すのは大変に手間がかかるうえ、今までのデータの蓄積などノウハウの必要な作業です。概算を施工業者に頼む人もいます。
しかし、コストコントロールの意識が高い設計事務所ならばどこでも行っていることであり、裏を返せば、概算も出さないような設計事務所であれば、コストコントロールがきちんとできないことの表れなのです。
世の中には、コストコントロールをきちんと行っていないけれども、安くできている家があります。それは、施工においてブラックボックスがある、つまり前章までで述べたような手抜きが横行していると断言してもよいでしょう。
家づくりにおいて、建主がローコストを最大のテーマにしているのならば、概算をとるか、とらないかは依頼前に確認すべき大切なプロセスです。
概算が出てきたら、予算内に収まるよう、仕上げなどの仕様を見直します。木材の等級や種類を変えたり、工法を考え直したりする必要が出てきます。時には振り出しに戻ることもあるでしょう。
最近の住宅で特に多いのが、設備偏重型の予算です。予算のなかで、床暖房やシステムキッチンなどの設備にかける比重がかなり多いというパターンです。
このような場合、仕様を変更しても価格が下がらないことが多く、仕様を下げるよりも採用するかしないかの決断をするしか、コストダウンの方法はありません。「性能がよい住まい=最新の設備機器が入っていること」ではないことを覚えておいてください。
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