長押の新施工法
最近はしばしば省略されることもありますが、ちゃんとした和室の内法には「長押」が回されます。
長押というのは、鴨居の上につけた幅10cm前後の板のことをいいます。長押を回すといっても、ムク材の長押を使うということはほとんどなくなっています。
縦縞状の木目(「柾目」といいます)の、スギやヒノキを紙のように薄く削いだもの(「突き板」といいます)を集成材に張ったものが、ムク材に比べて値段も手頃で、木目が揃っていて見た目にもよいことから、今の住宅ではほとんど、こちらのほうが使われています。
造作の工事としては、長押の木口処理の細工に手間がかかります。本来なら、「雛留め」といって、わずかな木口の部分で見付け面を留め、加工で回し込む技法で細工するからです。
しかし、いい加減な業者は、突き板の材料ではこうした細工をしてもしょうがないとして手を抜いてしまいます。
かといって、さすがに切り放しのままでは木口に芯材の集成材が見えてしまいますので、突き板と同じ材の薄板を貼りつけるような簡単施工ですませてしまっています。
こうした細工や細かい納まりをちゃんと知っている建主はいないだろうし、建主もそういったものかという程度の認識しかもち合わせていないから大丈夫だろう、とタカをくくっているわけです。
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