床鳴りは生活のメロディ
風通しが悪い高温多湿の環境では、床をじゅうたん類にした場合、掃除などをこまめにしないとカビやダニの大量発生を引き起こしてしまいます。こうした問題から、最近の床はほとんどフローリングになってきました。
フローリングに関してよく開かれるのが、出来上がった家で歩くと音がするという「床鳴り」のクレームです。
床鳴りには3種類の状態があります。
一つ目は、床の下地組みのうち、「床束」と「大引」の問で起こるものです。床の下地に
乾燥していない材を使うと、床を支える「束」という短い柱が縮んで、少し浮いた状態になってしまいます。
そこに人が乗ると少し沈んでカタカタと音がするのです。
現場に濡れたような水分の多い木材が入ってくることが多々ありますが、施工業者は時間がないので、そうした材を十分乾燥させることなく使ってしまいます。そのため、後で材が乾燥して収縮し、音が出るようになってしまうのです。
最近では、ネジなどで高さの調整ができる樹脂製の床束が出てきました。木の束柱は短く切ることはできても足すことはできません。この床束を使えば、後で大引や「根太」などの床組みが収縮しても、その分を伸ばして補うことができるわけです。
床鳴りの二つ目は、根太が原因で音がする場合で、大引上の根太がこすれて音がすることもあります。
木の床は適度にたわむことで歩いたときの感じがよいのですが、根太が乾いていないと後でねじれたり、弱い根太でたわみが大きくなると音が出てしまいます。
根太を大引に留め付けるときに上から釘かビスを1本だけで留めてしまうと後で音がしやすいので、1カ所当たり2本の釘かビスで留め付けると音が出にくくなります。
しかし、手抜き業者は面倒くさがって、1本だけで留めてしまいがちです。
床鳴りの三つ目は、ムクの板を使ったときに多いのですが、床板自体がこすれて音がする場合です。
ムクの板では、板と板の継ぎ目は隙間が空かないように、木がかみ合うような「本実」という加工がしてあります。ここがこすれてギシギシ床鳴りを起こすことがあるのです。
これはその性質上、仕方のないものといえますが、この床鳴りを無理矢理抑えるために、床板が動かないよう、接着剤で固めてしまう大工さんがいます。昔は固まってしまう糊しかなく、ムクの木が縮んだり動こうとするのを無理に接着剤で留めているので、床材が割れることがよくありました。
最近では硬化しない接着剤が出ているので、それが使われるようになってきています。
この接着剤は、床鳴りの二つ目の原因である根太を固定するのにも使われているようです。
ただし、接着剤の成分が住まい手の健康に害を与える(いわゆる「シックハウス症候群」)可能性もあるので、あまりお勧めできません。
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