マンションの高層階
もともとマンションというのは、戸建て住宅以上にプライバシーが確保されやすい建物構造をしています。
ある程度のグレードのマンションであれば、マンションの共用玄関の入り口はキーを持つ居住者でなければ通れないオートロックシステムが採用されています。
また、各住戸は、玄関の鍵さえかけてしまえば基本的には侵入できない構造となっています。
このようにセールスマンを文字通り門前払いにできる、オートロックシステムの最大の難点は、新聞を各住戸のドアポストまで配達してもらえないことです。
配達員にとっては、1階入り口付近に並んだポストに新聞を入れていけばよいので、かなり効率的ですが、住人にとっては、毎朝、ある程度身なりを整えてから、1階のポストまで新聞を取りに下りていくわずらわしさがあります。
時々、新聞の勧誘やクリーニング伺いの人が、各住戸の玄関のインターホン越しに営業していることがありますが、彼らはマンションの共用玄関を無断で通っていますので、ルール違反です。
それでは、このように基本的にはプライバシーが守られたマンション棟内において、さらにプライバシーを確保できる住戸の位置とは、どこなのでしょうか。
マンション棟内でプライバシーが確保できる基本ポジションは、まず高層階です。
1階庭付きの住戸でガーデニングを楽しまれる方は、歩道を通る人から植え込み越しに、室内を覗かれることを覚悟する必要があります。
また、1階でなくとも、低層階の住戸の場合には、隣のマンションの高層階から覗き込まれているようで、気になります。
ですから、プライバシーを守る観点からは高層階の住戸を選択するのが望ましいといえます。
同じ高層階の住戸でも、さらに望ましいポジションがあります。
そのポジションとは、長い廊下の中央付近です。
一般的に大規模マンションは、片側廊下方式となっています。
片側廊下方式とは、エレベーターを降りたあと、各住戸まで水平移動するための廊下が片側(おもに北側)についている建物形式のことをいいます。
あなたと同じ階の住人は、この廊下を利用しますので、あなたの住戸がエレベーターに近ければ近いほど、あなたの住戸の前を通過する住人の数は多いことになります。
廊下側の子供部屋、寝室、書斎の前を同じマンションの人が通るのは、たとえレースのカーテンで目隠しをしているにしても、気になるところです。
マンションは二方向避難が原則ですので、廊下の両端にそれぞれエレベーターや昇降階段が付いているはずです。
ですから、廊下中央付近に位置する住戸を選択すれば、あなたの住戸の前を住人が通過する頻度も少なくなるということになります。
住戸の前を通る人が少ないとなれば、風通しのために、玄関のドアを開け放す心理的負担も小さいというものです。
また、廊下中央付近に位置する住戸であれば、災害時に二方向(玄関を出て左右方向)に、避難経路が確保できますので、安全面でも有利といえます。
一方、廊下突き当たりの袋小路になっている角住戸は、プライバシー確保の面からはよいのですが、災害時の避難経路確保の面では不利です。
廊下側に二方向への避難が確保できませんので、ベランダ側の隣との隔壁をぶち破りながら逃げる必要があるからです。
また、廊下突き当りの角住戸は、温熱環境的にも不利です。
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