大規模なマンション団地には割安な物件がある
買おうとしている住宅の価格が割安なのはとてもうれしいこと。
けれど、これまで何度も述べてきたように、相場と比べて割安な住宅というのは、必ずどこかにマイナス面をもっています。
あなたにとって、それが気にならないのなら問題はないし、価格が安いということは他に代えがたい魅力でもあるので、積極的に打って出るべきでしょう。
「大規模マンション団地」に代表される、住宅の「大量供給地」の多くは、メリットとデメリットの両側面があります。
供給と需要のバランスがとれない
電車の車窓に延々と広がるマンション群 - 大都市近郊によくみられる風景です。
バスを降りたらマンション団地で、前後左右に同じ風景が広がっている - これもよくみかけます。
かつて、公団が開発を始めたのを皮切りに、民間デベロッパーも参入して、スケールの大きいマンション団地があちこちに誕生しました。
人口が1万人を超える団地もザラにあり、そこにはひとつの街としての機能が備わっています。
団地内で日常生活が完結できるという意味では、大型であるほど施設充実度が高く、完成度が高いといえるでしょう。
中古マンションが大量に出回る!?
ここ10年あまり、首都圏だけでも年間7〜8万戸、全国では毎年20万戸に達するほどのマンションが供給された。
中古市場の中心になるのは築5〜10年の物件と考えられるから、大量供給時代の物件がこれから中古市場に流れてくると予想される。
景気の低迷が長引いて、いまひとつ売買の盛り上がりに欠けているのが現状だが、潜在的には極めて大量の流通予備物件が控えているといえる。
団地からは同時期に物件が出る
しかし、大規模マンションを「中古住宅の売買」という側面から考えてみると、ある問題がみえてきます。
大規模マンション団地は中古住宅の大量供給地ともいえますから、つねに一定量の住宅が市場に出てくるのは自然な流れです。
さらに、新築時の購入者の入居時期もほぼ同一で、入居者の年齢層も近いため、転居や売却のタイミングが非常に似通ってきます。
つまり、同じ時期に、同じような物件が大量に発生しやすいのです。
ところで、ある地域において中古住宅の購入希望者がつねに一定数は存在するというのも、まったく自然な動きです。
しかし、特殊な事情がなければ、特定地域だけで急激に購入希望者が増えるということはありません。
以上の理由から、大規模マンション団地は、中古住宅の供給と需要のバランスが崩れやすいという側面があるのです。
これがどういう結果を招くかというと、率直にいえば「安値に足を引っ張られる」ことになります。
第一の原因は、いうまでもなく「供給が需要よりも多い」こと。
需要がなければ相場が下がるという法則通りの流れが生まれるわけです。
そして、第二の原因としてあげられるのが、「売り急ぐ人が安値で売却してしまう」こと。
大規模団地の多くは、間取りや広さなどが似通っているために、同じような物件がいったん安値で売られてしまうと、他は追随せざるを得ない、という厳しい現実にさらされてしまうのです。
売主に不利なものほど「お買い得」
大規模団地では、こうした悪循環を生じることがよくあります。
しかし、中古住宅の購入希望者にとっては、このことが逆に大きなメリットになるわけです。
大規模であるほど管理マニュアルがきちんとしていて、相対的に管理費が安いというメリットもあります。
また、都心の合理主義一点張りのマンションに比べれば、より安全・快適な生活が享受できるといってよいでしょう。
結局、マンション生活になにを求めるか - 「合理性」か「充実度」か - につきるのですが、
将来の売却時のデメリットよりも充実度を優先するのなら、こうした物件に焦点を絞るのも悪くありません。
都市型大規模マンションは人気
最近の大規模マンションの主流は超高層。
しかし、少し前までは共有敷地を広くとった総合開発型の大規模マンションが多かった。
これらのなかで交通利便性のよい物件は人気が高く、値崩れはなかなか起こらない。
大規模マンションの便利施設は活用されているか?
最近の都心型超高層マンションを始め、大規模マンションの共用施設の充実ぶりはめざましい。
「キッズルーム」「ゲストハウス」はもちろん、「体育館」や「キッチンを備えたパーティールーム」、なかには「大型入浴施設」を備えたものも登場している。
実はこうした施設、最近になって採用されるようになったものばかりではない。
むしろ、少し前に建築された大規模マンションが知恵を絞って導入したものを、いま集大成しつつあるというカタチだ。
すでに流通している中古物件にも快適・便利施設が付属しているものが少なくない。
これらの共用施設の運営は管理費によってまかなわれるので、小規模マンションでは無理。
やはり大型マンションにかぎられている。
しかし、これらの共用施設が必ずしも有効に機能していない場合もあって、事実、水を接きっ放しの危険なプールなどというのもある。
中古マンションは、その実態を知ることができるのも利点だから、現地にいって自分の目で確認すること。
買い換え派は要注意
管理のしっかりした大規模マンション団地は生活するには快適で、割安に買えるなら最高。
ただし、将来の買い換えを考えているなら、売却時の相場にも配慮しておきたい。
割安で買えるということは売却価格も割安になるのが普通。
管理状況、建物の劣化具合などを慎重にチェックすること。
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