中古住宅の価格は「標準相場」にもとづいて決まる
中古住宅を買おうとするとき、
「いったい自分が買おうとしている住宅は高いのか、安いのか」
が、最も気になることのひとつでしょう。
実際、同じマンションから売り出される同じような間取りの住戸でも、上階と下階では数百万円もの開きがある、ということが珍しくありません。
しかし、この価格差には案外しっかりした根拠があるのです。
新築住宅は、コストの積み上げによって分譲価格が決定されます。
しかし、中古住宅の場合は算出法が異なり、直近の売買事例などの相場をもとにして、それにどれだけのプラス・マイナスがあるかを算定し、査定額を決定します。
具体的には、「標準的な物件価格(または類似の取引事例)」を100として、その値から環境や利便性、劣化、設備の充実度、外観などの要素ごとにポイントを足し引きしていく「加減点法」によって価格が決まるのです。
では、中古住宅の標準的な物件価格とは、どうやって決まるのでしょうか?
この価格は、いわゆる「事例比較法」によって求めます。
たとえば中古車の場合、「○○車の××年式はいくら」と相場が決まっているように、
中古住宅でも地域の取引実例の集積によって「標準相場」があるのです。
実際、この標準相場は大きな変動要因がないかぎり、大きくブレることはありません。
これをベースにしてポイントを加点したり減点したりするので、魅力が大きい物件は加点されて高くなり、劣化の進んだ物件や立地的に劣る物件は減点されて安くなる、つまりそれなりの価格で査定されることになるわけです。
同じような条件の物件なのに大きな価格差が生じることは、この情報化の進んだ市場ではほとんどないと考えてよいでしょう。
まずは情報集めと業者選び
ところで冒頭で述べたように、「同じマンションの同じ間取りなのに5階と6階で価格がかなり違う」といったケースがよくみられます。
これにはいくつかの要因があります。
(1)リフォームずみかリフォーム前かの遣い
(2)眺望が大きく異なる
(3)売り主が業者の査定を聞き入れたか否か
(4)売り主が売り急いでいるか否か
(1)や(2)は価格差が生じる要素ですから、優れているほうが高額になるのは自然です。
問題は(3)です。
つまり、売り主の希望価格と業者の査定価格に開きがあり、売り主が自分の希望価格を譲らなかったため、相場よりも高い額が提示されている、というケース。
当然のことながら、「高い」物件です。
いっぽう(4)のように、売り主の都合で「とにかく早く売りたい」というケースでは、相場よりも安い額が提示されがちです。
これは「安い」物件であり、つまり狙い目ということになります。
近年、大部分の業者は、不動産流通近代化センターというところが作成したマニュアルをもとに価格査定をしています。
チェックの方法も平準化されてきているので、あまりに標準から外れた売り出し価格はみかけなくなりました。
もちろん、普段から相場感を養っておけば、(3)や(4)の物件が見分けられるはずです。
物件情報誌も活用しよう
さて、業者の物件査定が平準化しているといわれても、なんとなく信じにくいという人がいるかもしれません。
そんなときは、情報誌などから自分が狙っているのと同程度の物件をランダムにセレクトして、テストをかねて訪れてみるとよいでしょう。
きっと、一定の枠内に収まっているのがわかります。
結局のところ数を当たるのが相場感を養う決め手。
積極的にみて歩くのがおすすめです。
割高物件を見抜くには?
売り主が業者のアドバイスを聞き入れずに高値のまま売りに出した物件は、業者の反応をみればすぐわかる。
物件紹介を受けるときに次のように聞いてみるとよい。
「これと同じ値段の物件はほかにありますか?」
もともと高いのだから、業者はもっと条件のよい別の物件を紹介せざるを得ない。
でないと情報量が足りないと思われてしまうし、お客に逃げられるかもしれないからだ。
そして、その高い物件と別の物件とを業者に比較させるのが決め手。
結局、業者自ら割高なのを肯定することになる。
ネットで簡単に家を査定出来る
近頃は、インターネットで簡単にできる「あなたの家を査定します」が大人気。
家を売りたい人のためのものだが、買う側がテストしてみるのも可。
狙っている物件の相場がわかる。
ただし、業者にとっては営業手段のひとつなので、営業マンから連絡が入るのは覚悟すること。
不動産流通近代化センターとは?
1975年に建設省のキモ入りで、不動産業界の近代化を促す狙いで発足した団体。
協業化の指導、流通活性化の調査研究などを行なっている。
1985年、建設省と共同で「レインズ」システムを開発したのもここ。
同センターの価格査定マニュアルは業界標準。
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